イタリアといえばイタリア料理も旅行において大きな楽しみの一つではないでしょうか。
そこで今回はイタリア料理に関しての簡単なご紹介と、私がイタリアツアーで巡ってきた11のレストランに関して簡単にご紹介させていただきます。
ホテルだけでなく団体ツアーで訪れるレストランも、どの旅行会社も同じレストランを使用していることが多いです。
レストランでもいろんな日本の旅行会社の団体さんと顔を合わせました。
「あら、今からどこに行くの?」
「さっき、青の洞窟から帰ってきたの。きれいだったわよー。」
などと、よく会話を交わしたものです。(笑)
やはりツアー客の声や、日本人向けにサジェストできるか、など統合して考えると、似たり寄ったりのレストランになってしまうのかもしれません。
必ずそのレストランでは、その料理とは限りませんが(旅行会社によって契約している料理内容が異なるため)、ただイタリア旅行中はこういうものを食べるのかと、ぜひ参考にしていただけたら幸いです。
ともかく日本出発1か月前から、ピザとスパゲティーは食べない方がいいですよ!
※ちなみに私はHISのイタリア大周遊9日間というツアーに参加しました。HISのツアーで参加される方は、まるまるこれと同じことも考えられますので、特に要チェックですよ!
イタリア料理とは
まず簡単にイタリア料理に関してのご説明をさせていただきます。
イタリア料理ですがその歴史は非常に古くそれはローマ帝国時代にも遡ると言われています。2010年には国際教育科学文化機関(UNESCO)で無形文化遺産として指定されたことでも有名です。
日本においてもイタ飯、イタリアン等と呼ばれ広く親しまれています。日本のイタリア料理チェーンでいうと、サイゼリアやカプリチョーザー、イタリアントマト、ピエトロなどが有名でしょうか。
イタリア料理の構成
イタリア料理は旬の食材を活用し、素材の持ち味を最大限に引き出すシンプルな料理が多いことや、地中海に面している地域であることもあり、魚介類を使った料理も豊富であることが特徴的ではあります。
地域別の傾向としては北部がフランス料理に近く、南部は典型的なイタリア料理となります、中部は北部と南部の中間的な料理が出てきます。
イタリア料理の主な構成としては下記のようなものになります。
- パスタ
- ピザ
- リゾット
- パン(フォカッチャ等)
- スープ
- 肉料理(カルパッチョ等)
- 魚料理(アクアパッツァ等)
- 野菜料理(カポナータ、バーニャ・カウダ等)
- デザート(パンナコッタ・ティラミス・ジェラート等)
- コーヒー(エスプレッソ等)
素材としてはトマトをよく使い、オリーブオイルやにんにく、チーズ、バジル等で味付けなどをする料理が多いです。また、
サラダは主にバルサミコ酢や塩コショウで味付けします。
イタリア料理店の種類
イタリア料理店には様々な種類がありますが大きく分類すると下記のような内容になります。
- リストランテ(コース料理中心の高級料理店)
- オステリア(歴史のある高級な軽食堂、居酒屋)
- トラットリア(大衆食堂)
- タヴェルナ(大衆食堂)
- バール(カウンター席のある軽食店)
- カフェテリア(喫茶店)
また専門店としてピッツエリア(ピザ専門店)、スパゲッテリア(スパゲッティ専門店)、エノテカ(ワイン専門店)等おあります。
イタリア料理のコース
主なイタリア料理のコースは下記のような構成となります。
- アペリティーヴォ(食前酒)
- アンティパスト(前菜;ハム、チーズ、燻製、カルパッチョ)
- プリモ・ピアット(主菜;サラダ、パスタ、リゾット、スープ)
- セコンド・ピアット(主菜:肉料理、魚料理)
- コントルノ(副菜:ミニサラダ)
- ドルチェ(デザート)
- カッフェ(コーヒー)
- ディジェスティーヴォ(食後酒)
イタリア料理のマナー
イタリア料理では下記のようなマナーがありますので気をつけましょう。
- パスタやスープをすする等の音を立てるアクションは厳禁
- 果物の皮や種等、口に入れたものは出さない
- 荷物やコートはそのまま持ち込まず最初にお店に預ける
- 食事中携帯電話はマナーモードにするか電源を切る
- 右手にナイフ、左手にフォーク(フォークを右手に持ち替えてはいけない)
- スープは手前から奥にスプーンを運ばせる
- 食事中は皿の上でクロスになるように置き、食後は右端でナイフとフォークを揃えておく
- パンは主菜のソースやスープをつけて食べても良い
- ナイフやフォークで食べにくい場合は手を使っても良い
- ナプキンは汚れてもかまわないので使わないほうが失礼にあたる
- チップは置かなくてもいい
それでは今回巡った11のレストランをご紹介です。
1.ミラノ(ランチ):メイン・ミラノ風カツレツ
ミラノの繫華街から20分ほど歩いた場所にあるこじんまりとしたレストラン。
日本の団体ツアーのレストランって、ドライブインみたいなところで食べることが多いですが、大体海外の場合は、このような地元の人が好んで使う街中のレストランで食べることが多いですね。
喉が渇いていたので、スプライトを注文。料理代金はツアー代金に含まれていますが、ドリンクは別です。これは団体海外旅行では当たり前のルールですので覚えておきましょう。
イタリアのスプライトも日本のスプライトも同じ味。違うのは、こちらの缶は330mlということ。日本のものは大きすぎますからね。
これくらいがちょうど良いと思いました。
さて提供された料理ですが、チーズのリゾットとミラノ風カツレツ、
そしてデザートにフルーツカクテルです。癖のないチーズで作られたリゾットは、食べやすかったですね。
ミラノ風カツレツは豚肉をたたいて伸ばしたものをフライパンで上げた薄いとんかつのこと。レモンを絞ってさっぱりと戴きました。フルーツカクテルはシロップ漬けではなく、フルーツそのものを小さく切って小さな器に盛り合わせたもの。これは美味しかったですね。
私たち家族の評価は★4つ。3品ですが、ともかく量が多いです。ミラノ風カツレツは大人の手のひらサイズですよ。
2.ベネチア(ディナー):メイン・白身魚のフライ
ベネチアの運河のほとりにあるレストラン。看板も立っていないレストランで暗く、お店は撮影できませんでした。
でも、ココも日本人御用達のようで、日本語メニューがありましたし、店員さんも「にじゅうごゆーろ!」と上手に話せる人も多々いました。もしかしたらガイドブックにも載っているくらい有名な店なのかもしれません。
まず食べたのが野菜のパスタ。このねじねじパスタ。日本でもおなじみですよね。「フジッリ」という名称です。ソースが良く絡みます。味付けはナポリタンに近いですね。ナポリタンは日本で誕生したもので、イタリアにはありませんが、味は近いなと思いました。
メインの白身魚はフライパンで揚げたものでした。トマトソースがかかっています。
先に蒸したのかどうなのか分かりませんが、ともかく柔らかい。ふにゃふにゃ。おかげで何の魚か分かりません。
ヒラメかカレイか、そんなところでしょうか。
デザートはパンナコッタ。すっごくあまい。チョコレートソースも甘い。甘いものが苦手な人は一口でNGになっている人も多かったですね。
このレストランはいい意味で家庭料理風です。ちなみに飲んだドリンクはクランベリージュース。これはおいしかった!
3.ベネチア(ランチ):メイン・イカスミスパゲティ―
ベネチアで食べたのが、この地発祥の名物、イカスミスパゲティーです。中世ヨーロッパでペストが流行った時代、ベネチアではペスト(黒死病)に対する薬効があるとされ、好んで食べられものなんです。
私も授業で中世ヨーロッパを指導する際、必ずイカスミスパゲティーの話をしています。
さすが本場とあって新鮮で生臭くなく、おいしかったですね。
パスタ生地にイカスミが練りこんであって、その上からもイカスミソースがかかっているので、ダブルで迫ってくる感じです。本当に濃厚でおいしかったです。一緒に出てきたイカとエビのフリッターはレモンをかけて、さっぱりいただきます。
これもおいしい。素材が新鮮なんでしょうね。食後にカプチーノ(別注)とカプチーノケーキ。料理のバランスも良く、ココは5つ星。60過ぎの両親も完食していました。ここはおすすめです。
4.カンピ・ビセンツィオ(ディナー):メイン・チキンの猟師風
午前中、ベネチア観光を終え、午後は移動。(イタリア周遊旅行の場合、午前中観光、午後は移動、というのが多いですね。)明日のピサの斜塔観光に備え宿泊したカンピ・ビセンツィオのホテル、ウエストフローレンスの中にあるレストランで食べたのが、この日のディナー。
カンピ・ビセンツィオはほんと周りに何もなく、ホテルの横はスーパーくらいしかないので、レストランと言ったらホテルの中にしかないのでしょう。
まず提供されたのが野菜のスープ。じゃがいも、ニンジン、ホウレンソウなどがふんだんに入っていた具沢山スープでした。このスープはパンに合います。どんな食事の時でもレストラン側からはフランスパンのように固いパンがサービスとして提供されます。
メインはチキンの漁師風煮込み。長い時間をかけてよく煮込んであるチキンは、骨と肉離れもよくホロホロ状態。ただ付け合わせのジャガイモ炒めの大きさにびっくり。これでかなりお腹が膨れます。
デザートはまたまた、パンナコッタ。こちらのパンナコッタはラズベリーソースがかかっていました。スープがおいしかったので、★4つということで。
5.フィレンツェ(ランチ):メイン・フィレンツェ風ステーキ
午前中にピサの斜塔観光を終え、フィレンツェへ。アルノ川のほとりから路地を少し歩いたところにある地元のレストランでランチをいただきました。
このレストランは日本人だけでなくほかの国の団体ツアー客とも多く遭遇しました。人気レストランのようです。
まず頂いたのは、トマトとバジルのスパゲティー。アルデンテに茹でられたパスタとトマト&バジルソースが絶妙に絡み合い美味。日ごろ、レトルトのパスタソースで満足している私は、やはり本場は違うなぁと感嘆してしまいました。
メインディッシュはフィレンツェ風ステーキ。フィレンツェ風ステーキとは、いわゆる骨付きの牛肉を焼いたものです。Tボーンステーキは日本人には大きいからと、カットされたものが分けられました。
これで十分。だって1つの肉の長さ、10㎝くらいあるもの。もうちょっと肉は焼いて欲しいなというのが正直な感想。ミディアムレアをこちらの方は好むのでしょうか。味付けはシンプルに塩・胡椒でした。
デザートはまたまたパンナコッタ。こちらはハウス食品の牛乳で作るプリンの味に似ています。幼いころから親しんできた懐かしい味にほっとしました。お肉の焼き加減が我が家と合わず★4つ。でもスパゲティーは美味しかったですよ。
6.カプリ島(ランチ):メイン・ペスカトーレ(漁師風)リゾット
午前中に青の洞窟の観光を終えて、その後向かったレストラン。カプリ島は横須賀市のように急な坂道が多く、また細い道なので、小型バスがすれ違うのもやっとの状態。そんな小型マイクロバスに揺られること3分。
山の中腹にあったのがこちらのレストラン。レモンの樹がいっぱいあるとても明るい開放的な印象のお店でした。ともかく南イタリア、レモンの大きさが半端ない。大人の手のひらサイズです。
こちらでいただいた料理は、レモン尽くしのオンパレード。
まずはカプリ島名物のレモンジュースをいただきます。(これは別注文5ユーロ)
ともかく100%だから、すっぱいのなんの。お店側は砂糖もくれますが、全く効果なし。何個絞ったんだ、というくらいなみなみと注がれたジュースが来ますから、注文されたら、気合を入れて飲み干してくださいね。
白身魚フライにも、レモンソース、添えられたサラダもレモンドレッシング。だからちょっとしょっぱいぺスカトーレリゾットとよく合い、リゾットが本当においしく感じました。リゾットも魚介類がふんだんに使われていて美味。
デザートはレモンシャーベット。
甘過ぎず、さっぱりしていて本当においしかったですね。ともかくカプリ島はレモンだなと学んだレストランでした。
ココも他国のツアー客にも人気なのか大半の席が埋まっていました。私のお隣は、ハンガリーの人たちでした。やはりレモンジュースを飲んで、顔をしかめておられました。
7.ナポリ(ディナー):メイン・ピッツァマルゲリータ
カプリ島からナポリに戻ってきてディナーです。このお店はよーく日本人と遭遇しました。日本人団体御用達のようです。だからスタッフさんもそこそこ日本語ができる人たちでした。
ただ、料理はいまいち。
ナポリピザはモチモチとした分厚い生地が特徴です。ここのピザ、本当に大きい。日本の宅配ピザのMサイズが1人前なんですね。このサイズを1枚ずつ配られるわけです。
顔よりでかい。ただ、バジルもチーズも少なくてちょっと寂しい。
サラダも野菜に覇気がない。やたら酸っぱいドレッシングがバチャバチャかかっているだけ。驚いたのはデザート。
リンゴ丸ごとなんですね。手のひらサイズの小柄なものとはいえ、びっくり。食べきれなくてリンゴはハンカチに包んで持って帰っている人が多かったですね。
8.アマルフィ(ランチ):メイン・アサリのスパゲッティ(ボンゴレ)
イタリア周遊旅行中で一番おいしかったレストランがココ。アマルフィのレストラン。あまりに美味しすぎて店の外の写真撮影を忘れてしまいました。
アマルフィの商店街は1本しかないのですが、ちょうどその中間にある、30席ほどのレストランです。
ここのアサリのスパゲッティが絶品。父親はお替りしたくらいです。アサリもたくさん入っていてうれしかった!
そのあとに出てきたイカの煮物はトマト風味。パンはこのソースにつけていただきました。
デザートはバニラアイス。懐かしいラクトアイスの味ですね。アマルフィに行ったら何とかこのレストランを探し出し、アサリのスパゲッティを食べて下さい!
9.カッシーノ(ディナー):メイン・ペンネアラビアータ
ポンペイ遺跡の観光を終えローマへ向かう途中に夕飯として訪れた街、カッシーノ。ここは周りに何もない街なのか、ドライブインの様なホテルの食堂で夕飯でした。エコなのかなんとなく照明が暗いのが気にかかります。
ここで面白かったのは、トイレ前の廊下が戦争博物館だったこと。第1次世界大戦、第2次世界大戦で使用されたであろう兵器が展示されていたんですね。やけに生々しい。このカッシーノも戦場だったのでしょう。
提供された料理は普通。メインのペンネアラビアータは美味しかったですが、牛肉のグリルはいまいち。肉が固いのです。
デザートはブルーベリータルト。これもクッキーのように固い。まぁ、食べられないレベルではなかったので星3つ。
10.ローマ(ランチ):中華料理
ここは行って後悔しているレストラン。ローマの場合、ファストフード店なども多いため、昼食は付いているけれど、事前に自分たちで食べたいとキャンセルを入れていたら、昼ごはん分、返金がある会社が多いんですね。(HISの場合は1000円)
ココの中華料理屋さん、1000円の価値ないです。
どれ食べてもおいしくない。最後にチャーハンが出てきたのですが、絶対、他の客の食べ残しにもう一度火を入れて提供しているのがバレバレな状態。
だからベターッとしていてパラパラじゃないんですね。ひどい。こんなことなら事前にキャンセル申請して1人1000円もらって、バーガーキングにでも行くべきでした。
11.ローマ(ディナー):メイン・カルボナーラ
イタリア最後の料理はカンツォーネを聞きながらいただきました。
結構、最終日はカンツォーネを聞きながらディナーというツアーは多いです。このレストランの歌手は従業員兼カンツォーネ歌手、という感じ。あまり期待していなかったのですが、声量充分の素晴らしい歌声でした。
中学時代に習った「サンタルチア」「帰れソレントへ」など名曲も歌ってくれますし、織田裕二主演映画「アマルフィ女神の報酬」で流れていたサラ・ブライトマンの代表曲 「Time to say goodbye」も歌ってくれました。
これには両親も大興奮。素晴らしい最後の夜になりました。
最後のディナーメニュー、メインはカルボナーラです。ローマのカルボナーラはバターや生クリームを一切使わず、卵メインで作られているのが特徴です。濃厚な味が楽しめました。
2品目は豚肉とベーコンのグリル。私、これNG。これは好みです。
私自身が豚肉を食べれないものですから、無理でした。(イスラム教徒ではないですよ!ただ豚肉独特の臭みと歯ごたえがNGなんです。)
デザートはティラミス。あむぁい。甘すぎます。でも体も疲れているから、甘みを欲していたのか何とか食べることができました。トータルで見て、歌が素晴らしかったので星4つです。
ちなみに最後のレストランはサービスで、1人1本デカンタでワインがついてきました。我が家、実は全員下戸なんですね。誰も飲めない。本当にもったいないことをしました。
以上がイタリア旅行中にレストランで食べた料理になります。
全食事つきツアーのメリットは3つ!
- 店をいちいち探さなくて済む。
- チップを支払わなくてよい。(料金に含まれているから)
- 必ずトイレがある。(無料で使用できる!)
周遊ツアーだとその土地の名物も堪能できますから、イタリア旅行の際は、食事付きツアーも検討されてはいかがでしょうか。