ロンドン 大英博物館
ロンドン旅行において、行かない人はいないと言われている大英博物館。
大英博物館の収蔵品には、旧植民地などから盗んできたものが多いことから、別名「泥棒博物館」という自虐的な呼び名までついているそうです。(笑)
世界最大級の博物館として知られ、約800万点もの収蔵品がありますので、すべて堪能するには、数日かかります。
分野は、美術品・書籍・考古学的な遺物・工芸品など幅広いため、自分が興味ある個所をかいつまんで見学されることをお勧めします。
まず、エントランスホールからして、大きすぎます。ホールにも各資料室に入りきらなかった、盗んできたもの(失敬!)が展示されています。
さすが馬鹿でかい博物館とあって、いたるところにリフレッシュスペースやベンチが用意されています。しかし無料の博物館とあって、毎日多くの観光客でにぎわっているため、なかなか空席ベンチにありつけません。
このエリアで押さえておきたいのは、ミュージアムショップ。非常に個性的なグッズがあほほど売られています。しかし値段は強気。
というのも、この大英博物館は多額の寄付とミュージアムショップの売上金で運営されているからです。
ボールペン1本1000円は下らない、そんな状態です。ただでさえ物価の高いイギリスです。気に入っても、全てが我慢の対象となる価格ばかりなのです。
エジプトを保護国化していた時に調査という名目で拝借してきたのでしょうか、エジプトコーナーも目を見張る充実ぶりです。
他にもミイラが展示されていたりします。ガイドブック「地球の歩き方」に、どこに何があるのか、図面で紹介されていますので、それを見ながら回るといいですよ。
博物館上層部には、日本エリアもあります。
ここは拝借したものより、近現代の芸術家による陶器などの作品展示が目を引きます。
欧米諸国のアーティストたちと肩を並べても引けを取らない精巧な造りは、多くの見学者が足を止めて見入っているほどでした。
スネティシャムの大トルクなど、金のアイテムが展示されているスペースは、多くの観光客でごった返しているため、写真撮影も一苦労です。
時間に余裕がある見学者はオーディオガイドを借りていました。レンタルは£6(日本円で約840円)です。
一番見たかった、モアイ像。これは1886年に、イースター島オロンゴという聖地から英王国籍船トパーズ号の船員と原住民らによって掘り上げられ、ヴィクトリア女王へのプレゼントとしてイギリスまで運ばれて来たものです。
西欧社会による過去のトレジャーハンティング行為については、現在もそしてこの先も論議の対象となっていくと思いますが、大英博物館の考え方はあくまで、
〇国際的見地に立ち、人類学全般に貢献し奉仕していくこと。
〇そのために最大の努力を惜しまず、丁寧な保存につとめていく。
〇博物館の無料を維持し、利益のすべてを学術研究に費やしていく。
なので、私個人としては、そんなに議論は進まないんじゃないかなと予測しています。
↑ニアリッド・モニュメント(紀元前380年頃、クサントスに建てられた支配者の墓。)
ギリシャのパルテノン神殿のコレクションは圧巻です。神殿の50%の石像がこの大英博物館にあるそうです。
頭部が破損しちゃっているのがとても残念でした。
↑Enlightenment Gallery
Enlightenment =啓蒙思想という意味。
このような博物館に行くと、下調べだったり、薄くてもいいから土台となる知識が必要だと感じてしまいます。
そうじゃないと、このようなギャラリーに行っても、天井がすごいなぁ…で終わります。
金・銀食器エリアは閑散としているので、写真撮影も可能ですが、エジプト、ギリシャエリアは1番人が多いので、たいてい人の頭が入ってしまいます。
無料開放している博物館は多種多様な方が出入りするから、ともかくスリ・盗難には注意です。
博物館や美術館は足だけではなく鑑賞中に頭も使うからか、見学後は本当にぐったりと疲れます。
全部見学しようとしないで、かいつまんで自身が関心のある所だけ、じっくりと鑑賞することも大切ですよ。
大英博物館
大英博物館 公式ホームページ(日本語あり)入場料金 | 大英博物館の見学はすべて無料です。 |
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営業時間 | 10.00–17.30 ※毎週金曜日は開館時間を延長しています。 |
休業日 | なし。大英博物館は毎日開館しています。 |
アクセス | 地下鉄トッテナムコートロード(セントラル線/ノーザン線)駅下車、徒歩約5分。 |
ロンドン 自然史博物館
自然史博物館は絶対行って欲しい博物館。
大英博物館の方が有名ですが、訪問数は圧倒的にこちらの方が多いんですよ。
もちろん、こちらも無料です。こちらの方が家族ずれで訪れている人が多かったですね。
冬季限定でアイススケート場がOPENしていたり、メリーゴーランドなどの子供遊具が設置されているからかもしれません。
外観も素晴らしいのですが、内部も素晴らしい。何枚もシャッターを切りました。
ロンドンのロマネスク様式建築物の代表例と言われているこの建物は、彫刻や絵画でも自然史博物館としての性格を表したいという、大英自然史博物館創設者オーウェンの意思により、中央ホールの天井には数多くの植物画が描かれているという、こだわりが見て取れます。
中央ホールの天井には数多くの植物画が描かれており、その数は北側だけで162枚にもなるんですよ。
こんな重厚感あふれる建物の中を歩いていると、少し緊張してきて、背筋が伸びる感じがしますね。
自然史博物館は7000万点以上もの収蔵品からなる生命科学・地球科学コレクションの収蔵施設で、コレクションの分野としては動物学・昆虫学・古生物学・植物学・鉱物学の5つに分かれています。
それぞれ、レッド・ゾーン(地学)・グリーン・ゾーン(標本など)・ブルー・ゾーン(生命の多様性)・オレンジ・ゾーン(研究センター) の4つのゾーンで展示されています。
別館や違うゾーンに行く際のエスカレーターが本当にかっこいい!テーマパークのアトラクションのようです。
ちなみにこのエスカレーターからレッドゾーンへ行くことができます。
広い館内は多くのミュージアムショップがあります。
価格は大英博物館の3分の2くらい。私は自分用のお土産をこちらで買いました。
そこにしかない限定のオリジナル商品もいっぱいあるから、博物館や美術館にあるミュージアムショップは必ずチェックするようにしています。お気に入りの1つを見つけて下さいね。
もちろんこの博物館も1日では回り切れません。数日滞在できない場合は、かいつまんで見学を行なって下さい。
博物館の中で最も人気のゾーンがこちら。ブルーゾーンです。
恐竜のゾーンは少し並ぶこともありますが、1時間並んでも見る価値はあります。
ここは恐竜の他にも哺乳類の進化の歴史や人間科学の歴史をくまなく学べるエリアもあります。
ともかく子供が多かったですね。あと人込みも半端ないので、こちらのゾーンに来るときは、手荷物に注意です。
オレンジゾーンにあるのが、ダーウィンセンターです。この卵型の形をしたのが、それですね。
私が行った時は年明けの1月2日だったので、開館されておらず、残念でした。
このダーウィン・センターでは、最新の生物学研究に触れたり、科学者達の現場を知ることができます。
併設されているのが、たくさんの生物が生息しているガーデン型のワイルド・ライフ・ガーデンです。でもこちらは夏場のみ解放されています。
レッドゾーンではミネラル(鉱物)の展示がされています。
展示の目玉はコロンビアのエメラルド結晶、1384カラット!この撮影は順番待ちの列がありました。
ここが1番わかりやすかったですね。あとのゾーンはやはり下地となる知識がないと、あまり楽しめません。
このゾーンは他に地球の成り立ち、火山、鉱物資源、そして地震などの展示があり、地震に関しては阪神淡路大震災の展示物があって驚きました。
グリーンゾーンには、はるか昔に海の中で暮らしていた恐竜たちの化石や、鳥の進化の歴史を楽しむことができます。
鳥のはく製とともに、鳥たちがどんな巣をつくるのかなども細かく展示されているのはなかなか見ものでした。ここも子供さんに分かりやすいエリアなのか、子どもだらけでしたね。
地球上に暮らすちょっと気色悪い虫たちの展示コーナーなどもあって、私的には、あまり長居したくないエリアでもありました。虫好きの方は、是非チェックしてみて下さい。
1階の中央部分に鎮座している、ペトリファイド・ウッド(珪化木)の大きな切り株は非常に印象的。切り株ってこんなに美しいんだ~と思った瞬間でした。
中央エントランスホール奥には、セコイヤの切り株が展示されています。
アメリカのシエラネバダ山脈から切り出してきたものらしいですよ。年輪に、その頃の出来事が記入されており、メモリは西暦550年からありました。
出来事は、マヤ文明の消失とか、マルコポーロが生まれたとか、そんな感じです。地球上の歩みを見守ってきたのか…と思うと、言葉になりません。
かいつまんで要所だけ見学した感じでしたが、4時間ぐらいかかってしまいました。年末年始に訪問したからか、人も多くて尋常じゃないくらいに疲れましたね。
土日祝もこれくらい混むようですので、人酔いされたくない方は、平日に訪問されることをお勧めします。
建物自体も非常に魅力的で、展示物も子どもでもわかるように紹介されているので、その分野に詳しい知識がなくとも、なんとなく理解することができました。
面白い場所ですので、ぜひ足を運んで下さい。
自然史博物館
自然史博物館 公式ホームページ入場料金 | 入場料金 |
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営業時間 | 10:00-17:50 (最終入場は17:30まで) |
休業日 | 12月24日、12月25日、12月26日 |
アクセス | 地下鉄サウス・ケンジントン(サークル/ディストリクト/ピカデリー線)駅を下車し、駅前のロータリーをハリントン・ロード方向に出て直進。クイーンズべリー・プレイスを右折し、大きな道路クロムウェル・ロードの信号を渡ると目の前に入口が見えてきます。駅から徒歩3分。 |
おまけ〜博物館をより楽しむための3か条〜
1.下調べをするべし!
どのようなものが展示されているのか、ホームページなどで事前にチェックし、少し知識を入れてから見学すると、より一層理解が深まります。
2.歩きやすい靴と、インナーバックを用意しよう。
ヨーロッパの博物館は特に広大な広さを誇り、本当に疲れます。スニーカーなどを履いて見学しましょう。またどんな博物館でも、入口でカバンを預けないといけません。貴重品を持ち歩けるインナーバックを旅先に持参しましょう。
3.博物館や美術館をはしごしない。
滞在日数が限られているからと言って、たまに博物館や美術館を1日2~3か所回る観光客がいます。疲れすぎて、次の日、どこも行けなくなります。
特にヨーロッパエリアの大規模な博物館は、1日1か所にとどめておくべきです。
私がロンドン旅行をした際は、
12月27日 ナショナルギャラリー
12月28日 デザインミュージアム
12月29日 大英博物館
12月30日 テートモダン
12月31日 シャーロットボブキャッツ博物館
1月2日 自然史博物館
こんな感じでした。よかったら参考にして下さい。