こんにちは!朝晩が急に冷え込むようになってきましたね。
冬場はどうしても暖かい南半球へ旅をされる方が多いですが、ちょっと視点を変えて、クリスマスマーケットで盛り上がっているヨーロッパエリアへ足を延ばしてみませんか?
今回ご紹介したいのは、音楽と芸術の都、オーストリアの首都ウィーンです。
今回は音楽と芸術だけではない、ウィーンの魅力を私の体験を元にお伝えできたらと思います。
1.シュテファン大聖堂
音楽の都、オーストラリアの首都ウィーン。モーツァルトが活躍した都市としても有名ですね。
ウィーンへ行ったら絶対に訪れてほしい名所は、まず1つ目はシュテファン大聖堂です。
大聖堂の高さ107.2メートル、幅34.2メートルで、4つの塔があります。最も高いのは136.44メートルの南塔で、343の階段を上がると塔の小部屋があり、ここからは、ウィーン市街のダイナミックな眺望を楽しめます。まずは塔に上って、街を眺めましょう!
北塔はエレベータでも行くことができるので、私はそちらからウィーンの街並みを眺めました。(エレベータは2016年5月に修復。私が行ったのはその前なので、旧型のエレベータの写真です。旧型は籠がそのまま上がる感じで、怖かったですよ。音もすごかった。)
中世の街並みを彷彿とさせる色彩に感動!
この国って、本当に歴史保存が上手なんです。ハプスブルグ家の繫栄でこの街が栄えたのが15世紀。上から眺めるとその時代にタイムスリップしたような感覚に襲われます。屋根が昔のまま残っているからでしょうね。
どの角度から撮影しても絵画のような美しい表情を浮かべてくれている都市です。
展望台は金網が張りめぐらされているだけなので、高所恐怖症の人には向きません。
足元も場所によっては(屋根の上など)金網が貼ってあるだけです。設置されている双眼鏡は2ユーロで見ることができました。でも短い時間しか楽しめないから、おすすめできないですね。
ゴシック建築の代表的な建物であり、屋根のモザイク柄も印象的。
シュテファン大聖堂の中も素敵。ステンドガラスも素敵ですが、燭台など1つ1つがとても丁寧で豪華な装飾がなされており、さながら美術館のよう。ぜひ訪れてほしい名所です!
2.フンデルトヴァッサー建築
これ何の建物かわかりますか?これはウィーンの有名建築家フンデルトヴァッサーの作品の1つで、ゴミ処理場なんです。とてもユニークなデザインですね。日本では見られません。
街からちょっと外れた場所にありますが、電車で行くことができます。有名な施設のようで、朝からたくさんのカメラ小僧がいました。
クンストハウス・ウィーン
この建築家は現代芸術を展示している「クンストハウス・ウィーン」の建築をしたことでも有名になりました。中には個性的な現代芸術が集まっていて楽しい空間が広がっています。カフェとお土産屋も併設されています。
クンストハウス・ウィーンにはアーティストの卵が多く訪れていたそうです。
私はここに展示されている作品よりも、この建物そのものが好きです。ほんとおしゃれで斬新なので、思わず何度もシャッターを切りました。ただ、展示されている作品は好き好きがあります。私の両親には理解不能の世界のようでした。
フンデルトヴァッサーハウス
もう1つの代表建築が、異彩を放つ公共住宅・フンデルトヴァッサーハウスです。
ここは住民が現に住んでいますので、館内を見学することはできませんが、外観だけでも見ようと、多くの観光客が来ていました。
中世の街並みとうまい具合に融合しているフンデルトヴァッサーの建築。ぜひ街歩きの際、立ち寄ってほしい名所です。
3.ホーフブルク宮殿
ウィーンの中心部にあるのは、ハプスブルク家の王宮だったホーフブルク宮殿。広大な敷地内には18の棟と19の中庭があります。
ウィーン少年合唱団
ここの礼拝堂では、毎週日曜日と宗教的祝日9時15分より、ウィーン少年合唱団が美しい歌声を聞かせてくれています。
立ち見なら無料で聞くことができるというので、順番待ちを考慮し、朝7時ごろにホテルを出て、ホーフブルク王宮へ向かいました。
到着したのは8時ごろ。すでにちらほら人が並んでいました。私もカイロをいっぱい貼って、大人しく並びます。
ウィーン少年合唱団には12~14歳の団員が100人あまり在籍し、4つの組に編成されています。彼らは年間300のコンサートで、世界中でおよそ50万人ものお客様の前で歌っています。各団員が年間9~11週間の公演ツアーに参加しています。
彼らはよく来日して、コンサートを開いていますよね。日本で聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私は有楽町にある東京国際フォーラムに来た時に聞きに行きました。
その時、とても感動したので、ぜひ本場の空気に触れながら聞きたいと思い、合唱団が誕生したホーフブルク王宮へ向かいましたが、まぁ寒かった。
毎週日曜日歌っていますから、聞くならば、夏場のほうがいいかもしれませんね。
合唱団のレパートリーは幅広く、中世音楽から現代音楽まで、クラシックの合唱曲から世界の音楽、ポップスや映画音楽まで、また子供オペラのオリジナル作品も網羅しています。
私が日本で聞いた時も、映画音楽を歌っていました。
さて礼拝堂への入場ですが、8時半くらいになったら開始されるのですが、もちろんチケットを持っている人が優先です。
(座席は有料で、FAX,手紙,e-mail を遅くとも礼拝日の8-10週前までに王宮礼拝堂まで送れば大丈夫です。)ホームページをチェックして下さい。
チケットを持っていない私は、8時45分ごろようやく移動開始です。立見ゆえに礼拝堂の中に入ることもできず、入口付近でつま先立ち状態。頭しか見えません。
でもロビーにモニターが設置されているから、そこで中をチェックすることはできます。歌声は良く聞こえてきますから、まったく感動できないわけではないので、旅行日程が日曜日にかかっている場合は、ぜひ足を運んでみて下さい。
銀器コレクション館
美しい歌声に少し酔った後は、同じホーフブルク王宮内にある銀器コレクション館へ向かいました。
ここには、ハプスブルグ家が使用していた金・銀の食器類などが展示されています。展示物もさることながら、まず目につくのは、宮殿内部の構造です。
シャンデリア、階段など、いちいちゴージャス。ハプスブルグ家のこだわりも伺えます。
いたるところにシャンデリアがありましたが、どれも凝った上品なデザインで、この国の人たちは昔からセンスが良かったんだなぁと思いました。
私が一番気に入ったのは、上の写真のものです。これは何を入れていたのでしょうか。角砂糖とかかな?実にぜいたくな使い方ですね。
食器類は大量に展示されています。すごいです。撮影可能な点も良いですね。パーティもよく催されたのでしょうか。燭台の数も半端ない。
ここは展示品も多いので、1時間以上、見学にかかります。余裕をもって訪問して下さいね。
シシィ・チケット25.50ユーロ(ウィーン・カードで割引料金23ユーロ)で以下の施設に入場できます。
- シェーンブルン宮殿(グランドツアー、オーディオガイド付き、入場待ち時間なし。(撮影不可)
- ホーフブルク王宮皇帝の部屋(撮影不可)
- シシィ博物館(撮影不可)
- 銀器コレクション(撮影可能)
- 宮廷家具調度品/家具博物館(撮影不可)
これらの施設をすべて見るには最低2日はかかります。スケジュールを上手に組み立てて下さいね。
宮殿の外
ホーフブルグ宮殿の外は馬車が走っていたりと、とても優雅な時間が流れています。午後から大変込み合う宮殿ですので、午前中のうちに訪問されることをお勧めします。
4.オペラ座
ウィーンへ行ったら、絶対訪れたい場所、それがオペラ座です。
オペラを見る時間はなかったため、内部見学ツアーに行ってきました。
日本語ガイドツアーの開始時間は15時30分。日本人がとても多く、日本語を話すオーストリア人がガイドしてくれました。他には英語、ドイツ語、スペイン語のグループがあり、同じ時間に見学場所が重ならないように館内を案内してくれます。
建物の豪華さはもちろんのこと、客席からは絶対に見られない後ろ側まで案内してくれました。日本でも舞台の裏側なんて見たこともなくて、最初から最後まで感激し通しでした。
館内はすべて撮影可能。エントランスから豪華絢爛。現在、この建物のスポンサーにはトヨタも名を連ねており、レクサスのロゴが建物の中に飾ってありました。
会場内へ入ることもでき、実際に椅子に座ることもできます。椅子の目の前についている黒いモニターは上映中、そこに字幕が流れるそうです。(日本語対応なし。)
ホールの豪華さ壮麗さは言葉では言い表せないほど。
モーツァルトのオペラでこけら落としをして、戦後はベートーヴェンのオペラで幕開けをしたとのこと。まさにウィーン音楽会の至宝です。
出演者の待合室は、結構な広さがあります。ガイドさんの話によると、ミニコンサートやオーディションにも使われるそうです。
そこに展示してあったのは折り畳み式のピアノ。ピアニストたちの演奏旅行に、よくお供されていたそうですよ。
上の写真はお客さん用の休憩室。天井も豪華。
今にも落ちてきそうなシャンデリアばかり眺めていました。ここでは休憩時間などに軽食を食べたりするそうです。
他には時代を代表する有名作曲家の彫刻もありました。
舞踏会も開かれるオペラ座。内部見学ツアーは大人:7.5 €、子供:3.5 €で、所要時間:約40分(待ち時間を含めて1時間程度)です。
天井の絵も、オペラの題材をもとに描かれている力作ぞろいばかり。この内部ツアーは絶対オススメです。本当に素晴らしいです!
ちなみに、オペラ座内部ツアーに参加された方は、併設されている、オペラ座の博物館も無料で見ることができますので、こちらにも忘れずに行って下さい。
今まで舞台で使用された衣装や小道具などが展示されています。(ここの建物はトイレが無料で使用できます。女性にとって、これは大事な情報ですよね。大体ウィーンは0.5€くらいトイレ使用料としてかかることが多いですよ。)
全ての見学を終えたら、外は真っ暗。ライトアップされたオペラ座がとても素敵でした。
ウィーンはオペラ座だけでなく他のライトアップされた街並みも非常に華やかでお勧めです。私が行った時期が12月のクリスマス真っ只中ということもあって、より一層華やかでした。
市庁舎の前ではクリスマスマーケットも夜遅くまで開かれており、多くの人々で賑わっていました。一番混雑していたのは、オペラ座のある中央通り。
ここは装飾も華やかで、多くのカップルや観光客がシャッターをさかんに切っていました。
歴史的建造物のライトアップもたまりませんが、現代建築のライトアップもおしゃれで、かっこいい!この時期に来てよかったと心から思った瞬間でした。
ベートーヴェンハウス
明日、ウィーンを発つ、という前日にライトアップされた街並みを満喫していたのですが、どうしてもベートーヴェンが住んでいたアパートに行きたくて、ついでに行ってきました。
18時を回っていたので中に入ることはできませんでしたが、ベートーヴェンがウィーンで住んでいたアパートは、クリスマスマーケットの喧騒から少し離れた静かな坂の上にありました。
この建物は、「パスクアラティハウス」と呼ばれています。
ここでベートーヴェンは1804年から1815年の間、繰り返し居住し、オペラ「フィデリオ」や「エリーゼのために」などのピアノ曲を作曲しています。
4階の窓からはリング通りやウィーン大学本館を望むことができるそうです。ベートーヴェンが眺めた風景、私も眺めたかったなぁ。
おまけ〜クリスマスマーケット〜
12月はクリスマスマーケットの真っ只中!ウィーンでも様々な場所で開催されていました。
ロンドン、パリ、プラハ、ウィーンとクリスマス時期に旅をしてきましたが、一番ウィーンがゴージャスでな印象を持ちました。
おそらくそれは宮殿の前で開かれているからかもしれませんが、屋台に陳列されている商品が雑貨店で売っているようなちゃんとしたレベルの商品なんです。某国みたいなバッタもんなんかない。
日本のようにテント式の屋台ではなく、木製である点も、高級感を出す演出に一役買っているのかもしれません。
私が立ち寄ったのは、マリア・テレジア広場のクリスマス村、シェーンブルン宮殿のカルチャー・クリスマスマーケット&ニューイヤーマーケット、シュテファン大聖堂前広場のクリスマスマーケット、ウィーン市庁舎前広場のクリスマスマーケット、クリスマスドリームです。
これらのクリスマスマーケットをめがけて行ったというよりも観光のついでに見学したという感じです。
クリスマスマーケットでは、ピザやホットドックなどの飲食物だけでなく、手工芸品、ガラスのデコレーション、伝統的なクリッペ(キリスト誕生のジオラマ)や陶器製品などもお手頃価格で販売されています。
雑貨店などで買うよりも安いですし、ちゃんと包装もしてくれますから、友人たちへのお土産にも最適です。
いろいろな場所で開かれているクリスマスマーケットを覗いて見るのも楽しいです。
終わりに
ウィーンもオーストリアのプラハと同様、主要観光名所へ手軽に行けるよう、公共交通機関が発達しているので、個人旅行で回ることができます。私も3日間ほど滞在してみて、非常に治安の良い街だという印象を持ちました。
ウィーンは見どころも多いので最低3日は必要かと思います。もし歴史都市のサルツブルグへも行きたいと思っていらっしゃる方は、+1泊された方が良いかと思います。
12月のウィーンはクリスマスシーズンも華やかさも手伝い、街は活気と笑顔にあふれています。歴史遺産見学だけでなく、トラムから眺める風景も、美術館のような豪華さを誇る街、ウィーン。
ぜひ冬場に訪れてみて下さい。